三毛の助です。

三井住友建設が施工した
横浜市のマンションのパークシティLaLa横浜の
施工報告書の杭打ちデータが改ざんされていた
事件は皆さんご存知ですよね。

杭が短く岩盤まで到達していないのに、完了報告
したのが、旭化成のグループ会社の子会社の
旭化成建材の担当者。


しかし
その担当者以外の物件にも不正が見られ
また、これらの該当会社以外でも、同じような不正が
発覚しているという。

これは、
今に起こったことではないと思います。

このことは、
氷山の一角のような気がします。

正に、
元請け と 下請けの 悪しき習慣のような気がします。

建築など、大きなプロジェクトでは

元請け⇒1次下請け⇒2次下請け⇒
3次下請け⇒4次下請け(一人親方など)

こんな具合に、
どんどん仕事が分担され下に流れており、
上層部は予算、設計、指示やスケジュール管理等で
マージン(手数料)を差し引いた予算で
下請けに、発注して、その予算でまた同じように
経費と利益を差し引いて、そのまた下の請負に
発注して、予算や工期のシワ寄せは
どんどん下に流れてきて、
実際の仕事は全て現場がしている。

その少ない資金で
金銭的にも責任等も下に課せられる
悪しき構造だと思います。

責任は全て現場。
何かあったら
全て現場の責任にして
切り捨てる構造。

単に、
いうことを聞くか、聞かないかだけ
聞かなければ、仕事は無くなる
ただ、それだけです。

そこには
意見や改善や反論は一切ない世界。

これでは、
現場で仕事をしている人は萎縮して
会社自体も委縮して、
後ろ向きの仕事しかできなくなりますよね。


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いい例は
労災隠しですね。

現場で
ケガや事故が起きたら
人命第一で救助するのが当然と思います。

もし、事故やケガが生じたら、
安全管理不行き届きで仕事にペナルティーが科されるなら
金額的なことや指名停止に結びつくなら、
下請けは、事故、ケガを隠すようになりますよね。

労災が起きたら
労働監督基準局が、事故の再発防止の為に業者に指導する
そのこと自体は、業界の安全管理の向上を目指すもので
いいことなのですが。それが仇となっている。

同じ構造ですよね
やり直しするなら工期に間に合わなくなる。
責任問題になる。
現実的にやり直しは不可能。
親請けに話せない・・
予算割れしてしまう、赤字になる、
数本なら安全性に問題ない誤魔化そう。

お客様に対する思いより
親請けに対する恐怖
(最終的には自分の保身ですが・・・)
が勝ってますよね。

もし、これが
自分が手作りで家を建てていれば
絶対に
自分で時間やお金かけても、
やり直しますよね。

もし
現場の労働者に至るまで、
全員が三井住友建設の社員であったら
今回の事件は起こらなかったか・・・

実際は下請けがないと施工できない。
そして、今は何でもアウトソーシングの時代。

では、規約が
何ら一切ペナルティーは課さないので
何か間違いなどあったら、正直に言ってください。
工期や費用なども気にしないで下さい
時間かかっても、予算オーバーしたとしても
負担は親請けが全て負いますので
正常・正確さが一番の優先とします。

それが業界の常識だったら、
ないですよね今回の事故は。

一担当者の思惑だけで
改ざんしたとは思えないですし
一担当者の責任ではなく
原因・責任は業界全体だと思いますが

皆さんどうでしょうか。


追伸

昔、松葉杖をしていた人がいて、
聞いてみたら、請負の仕事でケガしたが
労災にできなく、自宅で転んだことになり、
休業補償もない、医療費も負担していると言って
嘆いていました。
ケガが治るまで無収入になると嘆いていました。

また、救急車を呼ぼうとしたら、呼ぶなと言われた。
(救急車を呼ぶと労災になるから)

けれども、最終的には自分の保身ですよね。
言えば職を失う恐怖。